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返済比率という考え方

私は過去には重視していなかった指標ですが、

「返済比率」という考え方があります。
後から知りましたが、実は結構大事な指標であり、
不動産投資の安全性を図る上で重要です。

個人の不動産投資家の場合には家賃収入もローン返済も
個人の生活費とごちゃまぜになっていることも多いので、
投資時点でこの「返済比率」をざっと頭に入れておいて、
投資判断をする方がいいでしょう。

さて計算方法は

返済額 ÷ 家賃収入 というわけです。

簡単です。

さて、具体的に私の物件で検証してみましょう。
ローンを引いている中で失敗物件との呼び声高い、1号物件で見てみましょうか。

現在の家賃収入は 136,000円で、
ローン返済額は 83,000円です。

83,000円 ÷ 136,000円 = 61%

これは高い!
一般的に 返済比率は

40%以下   安全
40%~50% 普通
50%~60% 注意
60%以上  危険

こんなイメージかと思います。
さらに区分所有権物件は管理費修繕積立金もあるので、
個人的にはこれも控除した上で返済比率を設定するべきだと思います。
すると、家賃 136,000円 ▲21,290円 = 114,710円で、

83,000円÷114,710円=73%

なんと、73%という驚異的な危険水域です。
手残り毎月1万円しかなくて、設備が壊れたり、退去➡リフォーム費用の
攻撃を受けると、手持ちの現金を使って対応せざるを得ないような状況が続きます。

これが35年ローンの恐ろしさ。
私の場合にはほかの物件がカバーしてくれるので、
痛みを感じにくいですが、この1号物件の投資パフォーマンスの悪さときたら
群を抜いています。

恐ろしいことに、パッと見た感じで、一番住みたい物件はこの1号物件なのです。
しかし、収益性は最悪という事実。
どうでしょうか。何だかとても示唆に富んでいるとは思いませんか?

さて、次は最近私が投資している同じくフルローン案件
10号案件を例にとってみましょう。

毎月の家賃収入は192,000円、ローン返済額は86,000円です。
金利が3.9%と、1号物件の3倍以上の金利です。
返済期間が30年と、1号物件より長いのにも関わらず返済額が多い!
これはどうでしょう。

しかし、86,000円÷192,000円 = 45%

フルローンにも関わらず、普通の投資収益力です。
マンションのような管理費、修繕積立金もないので、
運営は非常に楽です。
10万円以上手残りが出る優良物件です。
しかし、その外観は築55年というもうすぐ定年になるような築年数です。
中身もリフォームしなければとても貸せない状況でした。
それでも収益力は1号物件と比較できない程のハイパフォーマンスです。

いかがでしょうか。
家賃 - 返済額(区分の場合には修繕積立金と管理費も含む)の
「返済比率」という概念。
なかなか便利ではないでしょうか?

50%を超えてきたらちょっと立ち止まって考えるべきでしょうね。
投資件数が増えて、収益力の高い物件が増えてきたら、
返済比率の高い物件を買っていくという戦略。
(私の11号物件のような)
それもアリだとは思いますが、ポートフォリオ全体として、
返済比率は50%以下、専業大家になるなら30%以下にしておくべきだと、
個人的には思っています

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