金融システムは脆弱である

資本主義の分析

策士策に溺れる

シリコンバレー銀行(アメリカ)が経営破綻した。
その流れで今度はクレディ・スイスが破綻するんじゃないかって話が飛び交って、
なんだなんだ?
と、思っていたら、
クレディスイスは「AT1債」という債権を発行しているそうだ。
これは銀行破綻時に他の債権に対して劣後するという性格があるらしい。

平常営業をしていればなんの問題もないのだが、
SNSを通じて風評が広がると、アッと言う間に金融機関が倒産するのだ。

金融システムはかつてないほど、脆弱である。
そもそも、自己資本比率を引き上げるために、
ワケのわからない仕組債を発行しているのが問題である。
そのようなメザニンを組み込むことを考えるのは、
大体頭が良いと言われている人々である。

まさに「策士、策に溺れる」という典型的事例だ。
余計なことはしないで、盤石なるバランスシート、PLをシンプルに構築しておくべきなのだ。
特に外資系金融なるものは、疑いを持ってみた方が良い。
私も不良債権市場で長らく仕事をしてきたが、
外資系金融は最初にこそ、大暴れしていたが、
現在では日系のプレイヤーの方が圧倒的に強い。
所詮たいしたことはやっていないのである。
知らない相手と商売して稼ぐだけ稼いだらあとは撤退する程度の連中なのだ。

ずっと日本で商売をしなければならない、
日本のまじめな事業者とこそ、付き合うべきであろう。

人のふり見て我がふり直す

まさに外資系金融らしいドタバタ劇を見せてくれた。
アメリカとスイスの金融機関。
結局は国家に助けてもらうしかないくせに、
高給を取る彼らは全くもって救いようがない。

まさにスットコドッコイである。

戦略コンサル、外資系企業、こんなものは
眉毛にツバを付けまくって相手をした方が良い。
むしろ相手にしない方が良い。
コムズカシイ理屈をこねくり回して、
手数料を奪い取ろうとしている連中と見て間違いない。

高そうなスーツ、高級な腕時計など、
身なりが華美なサラリーマンも要注意だ。
このような連中と付き合った結果、
支払う報酬からサラリーマンへの給料が支給されているのだ。
身なりが華美なサラリーマンを恥ずかしくもなく外に営業に出している企業。
これは
「キサマからガッポリ頂くぜ!」
と、宣戦布告しているようなものである。

私は借金取りをして貧乏人の皆様から必死こいて集めたお金を
返済してもらっているので、
常に身なりは質素である。
清潔で、安いスーツ、靴、カバンを持ち歩くのである。

まあ、外見のことは今日は良い。
クレディスイスでさえ、
意味の分からない債権を発行したせいで、破綻に追い込まれたのだ。
いわんや、我々、中小大家をや。
である。

大家のバランスシートはシンプルにすべきだ。
資産は「不動産」「現預金」
以上。

これである。
危機に対応できる保険があっても良い。
しかし、自動車やら、代表者への貸付金やら、
必要もない事務所の設備投資。
節税目的のわけのわからない資産、
ゴルフ会員権、リゾート会員権など、
ハズカシイものを資産計上していないだろうか?
大いに自省すべきである。

資産の部は不動産と現預金、
負債は投資物件を買うための借り入れのみ。
純資産は総資産の50%以上。
このようなシンプルで強靭なバランスシートを作るよう心がけたいものだ。

つづく